法的再生
民事再生申立てを秘匿して借り入れをおこした代表者の責任(東京高裁H28.4.27)
ところで、民事再生の申立て直前に借入れをした代表者の責任が認められた裁判例がありましたので、ご紹介します。類似裁判例はあまりないようです。本件はやや極端なケースなので、責任が認められたようです。 東京高判H28.4.27 […]
更生債権の範囲(最判H25.11.13 東京高判H25.5.17)
少し専門的な内容になりますが、会社更生手続きの更生債権の範囲に含まれるか否かが争われた裁判を2件を紹介します。 まず、最判H25.11.13です。 事案を簡単にご説明します。Xが更生会社相手に更生手続開始決定前に訴訟提起 […]
無償行為否認に、債務超過要件は必要か?(最判H29.11.16)
今回は少し専門的な話です。 倒産法における、否認行為の類型として、無償行為否認があります。 簡単に言えば、倒産間際に行われた贈与などを、法的手続きに入った後に効力を否定するものです。贈与する際に債務超過であったとか、贈与 […]
債権放棄が税務上認められる場合とは(最判H16.12.24)
私的整理、法的整理を問わず、債権者側の債権放棄が税務上の損金に算入できるかは、大変重要な論点です。できない場合は、できるスキームを債権者側から要求されることもありますし、債務者側としては、当然、そのようや要求が出ることを […]
いわゆる私的整理手続きにおける、債務免除等の要請行為は、「支払停止」にあたるか
今回は、やや専門的な内容についてです。 民事再生や会社更生などの法的整理に対立する概念として、私的整理という概念があります。法的整理が裁判所の関与(監督)もと、債権カットをするに対し、私的整理は、裁判所が関与しない状況で […]
せっかく担保を設定したのに、倒産時に主張できない③!?
自動車に対する担保権に関連して、もう一つよく問題になるのが、前々回で申し上げた対抗要件です。 前々回では「登記」を例に出しましたが、「登記」は登記簿謄本を見れば第三者対抗要件を備えているかいないかわかります。このように、 […]
せっかく担保を設定したのに、倒産時に主張できない②!?
前回の続きです。 では、どうしたらいいのか。 端的には、信販会社が弁済をした際に、登録名義を信販会社にするということが考えられます。しかし、登録免許税がかかりますし、手間もかかります。 そこで、前回ご紹介した判例が出た後 […]
せっかく担保を設定したのに、倒産時に主張できない①!?
せっかく担保を設定したのに、取引先が倒産した際に担保権を主張できないということがあります。倒産した時こそ、担保権の効力が認められるべきであるのですが、何故このようなことが起きてしまうのでしょうか。 それは、対抗要件を備え […]